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永遠のサイクル ? (中編)

 

3サイクル説はこんな説です。

 

 まず、ある男性がのび太くんのように、何をやってもダメ、もしくは全体的にパッとしない人だったとしましょう。その男性もいつかは結婚するときが来ます。

 するとその奥さんは多かれ少なかれ、自分がイイ男を捕まえられなかったというコンプレックスを感じます。結婚式などで女友達から注がれる哀れみの視線…。それらによって、劣等感はさらに強まります。

 

 すると、その奥さんはどうするでしょうか?

 その挫折感を息子で解消するようになるのです。

 すなわち自分の子供を、「すっごくイイ男」に育てるわけです。ファッションセンス・会話のユーモアなどなど。 母親によって色々な面から「イイ男」に磨き上げられた男性は、今度は多くの女性を手玉に取るようになります。他の女性たちを次々と落としていく息子を見ることで、母親の劣等感は少しずつ解消されていきます。こうして ちびまる子ちゃんに出てくる「花輪くん」のような「プレイボーイ」な子供が誕生するわけです。

 

 そしてそのプレイボーイ君も、いつか結婚します。

 すると今度はその奥さんは、自分自身がその夫との恋愛で浮気などに苦労した経験から、自分の息子を徹底的に「マジメな」男性に育てようとします。本当は夫を作り変えたい、でもそれがかなわないために、夫の分身である息子をマジメな男性に育てることで浮気に苦しんだ自分を癒しているのです。

「愛する相手は、いつでも一人よ」

「絶対に女性を泣かせちゃダメ」

 このように言い聞かせられた子供は、まったく毒がなく、色々な意味で視聴者向けに統制された、サザエさんの「カツオくん」のようないい意味でも悪い意味でも「真面目な」少年に育つのです。

 

 すべてがうまく行ったかのように思えますが、実はここに落とし穴があるのです。

 すでにお気づきの方もいるかもしれませんが、恋愛において、あまりにマジメなのも考えものです。

 往々にしてウブで純情な男性は、恋愛経験がほとんどないためにちょっと「う~ん……」な女性に引っかかってしまうものです。カツオくんが執拗に「花沢さん」のアプローチを受けているのもその象徴でしょう。そして一度でも付き合ってしまうと、その女性の気持ちをキズつけるのを恐れるために、それ以上の女性が現れたときもうまく乗り換えることができません。

 

 そのため、「マジメくん」は、ちょっと「花沢さんタイプ」な女性と結びつきやすいわけです。すると美的にも知的にも、遺伝はそのまま受け継がれます。さらにその女性は、ある程度夫に満足しているので、特に子供に対して強く向かう情熱がないためにその子供は自然と「のび太くん」になるわけです。

 

 このように、男の子は「のび太くん」→「花輪くん」→「カツオくん」→……

という3つのタイプをサイクルとして続いていくわけです。

 

今回は長くなってしまったのでこの辺で。

 

次回予告:3サイクル説から導き出される結論とは?