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攻めるために目をそらす!? (前編)

 

 「誘惑」「闘争」「怒り」「譲歩」「降伏」「笑い」……。

 

 たった2つだけで、これだけの感情を表現するものは何でしょうか?

 ……その答えは、「目」です。

 

 今回はあなたの意識を大きく変える、効果的な「目の使い方」について学んで行きたいと思います。

 

 

 それではクエスチョン。

 今ここに、二人の男性がいます。二人はある交渉のために、今はじめて出会いました。

 

 「はじめまして。武田です」

 「どうもはじめまして。上杉です」

 そして二人はお互いにお互いの目を笑顔で見つめ、しばらくすると武田さんの方が先に目をそらしました。

 この後、交渉をより有利に進めた可能性が高いのは、いったいどちらでしょうか!?

 考えてから、続きを読んでみてくださいね。

 ……正解は「上杉さんの愛人(43歳)」とかそういうドンデン返しはないので安心して選んでください。

 

 

 選びましたか? おそらくみなさんは「上杉さん」を選んだのではないでしょうか。

 

 でも答えは正反対。

 交渉が有利になる可能性が高いのは、先に目をそらした「武田さん」なのです。

 

 それはいったいなぜなのでしょうか?

 

 実は一般的に、先に目をそらされた方は多少なりとも不安を感じるものです。

 「何か不愉快にさせてしまったのだろうか……」

 「この人は私のことを嫌いなのだろうか……」

 

 その結果、それを後ろめたく感じ、いつのまにか相手のペースにあわせることになってしまうのです。

 

 

 またこれは裏を返せば、「立場が下の人」は優位な人の気持ちを損ねるのを恐れるために、あまり先に目をそらすことはないということになります。

 

 実際にアメリカで、次のような実験が行われました。「積極的な性格をした5人」と「消極的な性格をした5人」を、それぞれ突然に一人ずつ対面させ、互いに目を見つめあわせました。

 するとその後、「積極的な性格」をした人の方が、先に相手から目をそらす確率が高かったのです。すなわち「消極的な性格」をした人の方がいつまでも相手の目を見つめていたというわけです。

 

次回予告:ウソをついたときに目をそらすのはどうなのる? そして目をそらすことを応用した交渉のテクニックとは!?