危機感で心動く!? (前編)
さて突然ですが、僕はあまりテレビを見てません。
基本的にネットとテレビは犬猿の仲みたいで、ネットをしている人はテレビを見ないで、テレビを見ている人はネットをしていないんだそうです。
それはおいといて、特にテレビのCMは許せません。強制的に挿入され、なおかつCMあけには、すでに見たところから再び説明を始める始末。
もし、ネットでこれをやったとするなら…。
あるページを見ていて、盛り上がりも最高潮の瞬間に、突然画面上をバナー広告が埋め
尽くして、3分ほど操作を全く受け付けないブラウザクラッシャー状態になるのと同じ。
そして時間がたってバナーが消えたかと思ったら、すでに見たページをもう一度読まないと先が見られないのと同じです。
そう考えると、テレビCMってヒドいですね。
それでも、あなたはテレビを見ますか?
見ますね。
そうですよね。
さて、今回は、そんなテレビCMのお話。
「なぜ企業はCMを作るか?」
その答えはもちろん、
「自分のところの商品を買ってもらうため」です。
そのために、手を変え品を変えて、色々なCMが放映されています。
ただ、中には「えー」という内容もたくさんあります。
雪印あらためメグミルクのキャッチコピー、「日本のミルクが変わる」。
そこまで話大きくしなくていいから、まずは自社を変えていきませんか。
色々と突っ込みたい気持ち満載で見てます。
やはり理想のCMは、「つい買いたい気持ちを起こさせること」。
そのためには、消費者の潜在意識に自然に訴えかけることが大切です。
以前メルマガ(セクシー心理学)で、CMでは「子供・動物・セックス」を連想させるものがもっとも心理的な効果が高い、というお話をしました。いずれも見ている人に心地よい刺激を与えることになるからです。
しかし、当然これだけでOKというわけではありません。
傷害保険・損害保険、薬や老人医療などの、普通なら少しネガティブの感情を起こす話は、綺麗な映像やメッセージを流しているだけでは、誰も買ってくれません。
「いやぁ飲み食いって本当に楽しいなぁ~! それはそれとして、胃腸薬『スグナオール』新発売!」
なんて言っても、誰も買ってくれないでしょう。相手の気持を動かすためには、「飲み過ぎて苦しんでいる人」を出すなどして、適度な危機感を演出しないといけないのです。
では、その危機感はどのくらいの強さがベストなのでしょうか?
たとえば今の胃腸薬のCMで、
「飲みすぎで吐いて、服も体もボロボロ、さらに二日酔いで高熱を出して、のたうち回って七転八倒」の姿を出しつつ、「こんな姿にならないためにも、胃腸薬『スグナオール』!」というように、めっちゃ強く危機感をあおるような演出をしたら、バカ売れするのでしょうか?
それが、違うんですね。脅しが人に与える効果とは?
歯を磨かないと目が見えなくなる!? そんな恐ろしい心理実験によって証明された、CMにおける禁断の法則とは!?
「浮気をしたら別れる」…。
その言葉は、果たして通用するのか?
次回予告:人間にとって適度な危機感とはいかほどか?